この大会の模様は、1月15日(木)発売の
「STREET LEGAL No.7」
に収録予定です。

■12月14日 筑波サーキット・コース2000
■コースコンディション:単走ウエット/追走ウエット→セミウウェット
■観衆:2015人

PHOTO:上尾雅英/鈴木紳平
REPORT:斉藤精一郎

 D1SL最終戦は、公式戦では初めて筑波サーキットで開催された。D1GPでは2002年から2005年まで公式戦が行われ、D1SLも2005年にエキジビションマッチが行われたが、そのとき以来の開催となるため、初めて走行する選手も多かった。
  このラウンドは、1~6戦でポイントを獲得した選手のみが参加できる大会とされ、予選日なしの1day開催となった。そのため予選は行われず、競技は単走1回戦と追走トーナメントのみとなった。審査は、単走1回戦が野村、熊久保、今村、川畑の4名のD1GP選手で、追走は土屋圭市が加わった5名で行われた。
  シリーズタイトル争いは、末永直登がランキング首位。中村直樹が15pts差でそれを追い、軸屋清文が23pts差で、わずかに可能性を残した状況で最終戦が始まった。


 朝から雨が降りつづき、単走1回戦もウエット路面でスタートした。そのため同点のばあいの順位づけは、スピードガンで計測した車速ではなく、2番目によかった走行での点数で行われることが発表された。
  審査ポイントとして要求されたラインは下のとおり。1コーナーからS字の進入までは、グリップ走行で加速してもいいことになった。特にアピールポイントとなるのがS字の2つめからヘアピンの進入にかけて。大きい角度からカキン!と早めに振り返してヘアピンに飛び込む走りが高い評価を得るとされた。いっぽうでS字で大きく蛇行するラインは評価が低くなるとされ、角度をつけつつも直線的にヘアピンに向かうラインが求められた。ヘアピンのクリッピングポイント付近は水がたまるため、少し縁石から離れて走った選手も多かった。
  さすがに上位選手は、走った経験が少なくてもレベルの高い走りを連発。特に松井は、大きな角度をつけつつラインもきれいにトレースして1位通過。2位には藤野がつけ、関東のドライバーが強さを発揮した。またシリーズタイトルを争う末永(直)、中村(直)、軸屋の3人も大きなミスなく上位で通過した。
  上位選手で評価の分かれ目となったのはヘアピンの進入。ここで角度が浅かったり、スピードを落としすぎたり、ラインが小さすぎたり、逆に流されてしまうと減点となった。しかし下位選手はより大きなミスが多くなったため、けっきょくはシード選手のほとんどが追走に進出する順当な展開となった。
  しかしそのなかで、地元茨城の木口は、3本ともラインや振り出し、ドリフトの戻りなどで減点され、1回戦敗退となってしまった。

筑波コース2000
単走主要審査ポイント
 
予選順位表
順位
ドライバー
熊久保
採点
ベスト
熊久保
採点
セカンド
野村
採点
ベスト
野村
採点
セカンド
今村
採点
ベスト
今村
採点
セカンド
川畑
採点
ベスト
川畑
採点
セカンド
採点
平均
ベスト
採点
平均
セカンド
1
松井有紀夫
99.9
99.5
99.9
99.6
99.9
99.6
99.9
99.7
99.900
99.600
2
藤野秀之
99.9
99.5
99.8
99.4
99.9
99.6
99.8
99.6
99.850
99.525
3
軸屋清文
99.8
98.0
99.7
98.0
99.9
98.5
99.9
98.8
99.825
98.325
4
中村直樹
99.7
99.0
99.8
99.2
99.8
99.5
99.9
99.5
99.800
99.300
5
末永直登
99.5
99.0
99.5
99.0
99.7
99.2
99.6
99.0
99.575
99.050
6
横井昌志
99.5
99.0
99.5
98.9
99.6
99.5
99.6
99.5
99.550
99.225
7
日比野哲也
99.5
99.0
99.7
99.3
99.4
99.0
99.5
99.2
99.525
99.125
8
三上正実
98.8
98.5
98.9
98.5
99.2
98.7
99.3
98.9
99.050
98.650
9
村山悌啓
98.7
98.5
98.7
98.5
99.2
98.8
99.2
98.9
98.950
98.675
10
田中省己
98.9
98.3
98.5
98.0
99.2
98.0
99.2
98.5
98.950
98.200
11
福山博行
98.8
98.5
98.6
98.3
99.0
98.5
99.3
98.7
98.925
98.500
12
北山京吾
98.9
98.7
98.8
98.4
98.9
98.8
99.0
98.8
98.900
98.675
13
萩迫貴史
98.9
98.3
98.9
98.5
98.8
98.4
99.0
99.0
98.900
98.550
14
手塚 強
98.7
98.7
98.6
98.0
99.0
98.6
98.9
98.8
98.800
98.525
15
長谷川大祐
98.7
98.2
98.6
98.4
98.9
98.4
98.9
98.5
98.775
98.375
16
平島昭彦
98.5
98.3
98.8
98.5
98.9
98.6
98.8
98.7
98.750
98.525
▲以上単走1回戦通過▲
17
木口健治
98.8
98.5
98.5
98.4
98.5
98.2
98.9
98.8
98.675
98.475
18
西尾欣也
98.3
98.2
98.2
98.0
98.7
98.6
98.9
98.8
98.525
98.400
19
田中裕司
98.5
98.2
98.4
98.2
98.5
98.5
98.5
98.5
98.475
98.350
20
山野直也
97.8
80.0
98.4
90.0
98.9
70.0
98.7
85.0
98.450
81.250
21
藤木俊宏
98.3
98.3
98.3
98.2
98.5
98.2
98.5
98.5
98.400
98.300
22
飯塚潤一
98.3
98.0
98.1
98.0
98.5
98.3
98.6
98.5
98.375
98.200
23
山本高広
98.5
98.2
97.9
97.8
98.4
98.3
98.5
98.4
98.325
98.175
24
浮田正明
98.3
97.5
98.0
98.0
98.4
98.2
98.5
98.2
98.300
97.975
25
本間岩次郎
98.2
98.0
97.7
97.6
98.5
98.0
98.6
98.0
98.250
97.900
26
伊豆英成
98.0
97.8
98.0
97.5
98.0
97.0
98.5
98.0
98.125
97.575
27
中村大介
98.3
98.0
97.8
97.7
98.0
97.9
98.3
98.0
98.100
97.900
28
水野昌彦
98.2
98.0
97.9
97.5
98.2
98.0
98.0
97.5
98.075
97.750
29
市川啓介
98.0
98.0
97.7
97.0
98.2
98.0
98.4
98.0
98.075
97.750
30
伊藤満紀
97.8
0.0
98.2
0.0
98.0
0.0
98.2
0.0
98.050
0.000
31
落合正宗
97.5
97.5
97.3
97.0
97.5
97.0
97.0
96.5
97.325
97.000
32
駒形行春
NoEntry


 追走トーナメントの前には雨が上がったが、路面が乾くのは遅く、ウエット路面でベスト16が始まった。単走1回戦で末永(直)も中村(直)も100点を取らなかったため、末永は追走トーナメントで1回勝てばほかの選手の成績によらずチャンピオンを獲得することが決まった。末永と中村は勝ち進めばベスト8で当たるが、その場合は直接対決の前にチャンピオンが決定してしまう状況だった。
  追走ベスト16の最初の対戦は、松井が平島に、2本とも終始角度で上まわって勝利。三上vs村山は再戦にもつれたが、村山が後追い時に距離を詰めることができず三上の勝ちとなった。そしてチャンピオンがかかった対戦となった末永vs北山だが、1本目は北山が末永についていけず末永アドバンテージ。2本目は前半やや距離を離していた末永だが、ヘアピン以降で北山に追いついて勝利を決め、シリーズチャンピオンが決定した。中村vs萩迫は萩迫に大きな戻りがあり、中村がビタビタ走行を決めて中村の勝利。軸屋vs手塚は手塚が後追いからヘアピンでものすごい振りを見せたがスピン。軸屋の勝ちとなった。横井vs福山は福山に戻りがあったのと横井のビタビタ走行で横井の勝利。日比野vs田中(省)は、日比野がヘアピンの進入でスピンをして田中の勝ち。藤野vs長谷川は長谷川のスピンで藤野が勝った。
  ベスト8最初の対戦は松井vs三上。松井が後追い時にヘアピンで角度が浅くなり、三上の勝ちとなった。そして末永と中村が対決した。1本目はS字で後追いの中村の振り出しが遅かったいっぽうで、末永がヘアピンの立ち上がりでわずかに戻り気味になり、ほぼ五分の展開。そして2本目中村は大きな角度でヘアピンに飛び込んだが、そこでスピン。末永の勝ちが決まった。軸屋vs横井は、横井が後追いからビタビタ走行を決め、先行では軸屋をよせつけず準決勝進出を決めた。田中(省)vs藤野は、両者ともにミスがあったが、田中の1本目の戻りが大きく減点され、藤野の勝ちとなった。


 追走トーナメント前にあがった雨は、その後ふたたび降りだすことはなく、路面は濡れているところと乾いているところがまだらになってきた。滑るところとグリップするところが極端に変わる難しいコンディションだ。
  準決勝の最初の対戦は三上vs末永。以前はずっとシルビア系に乗ってきた三上は今季かスカイラインを投入してきたが、それがかなり熟成されてきたようだ。ヘアピンではガマンのドライビングをしなければいけないそうだが、ダンロップコーナー手前で思いきった振りを見せて、ここまで勝ち上がってきていた。1本目は三上が先行。以前からよく知っている仲ということもあって、末永は遠慮なく三上のインに入り、きれいにドリフトを合わせて走りきった。末永にアドバンテージがついた。2本目は末永が先行。三上も末永にぶつけるくらいのつもりで走ろうと思っていたそうだが、加速力の差がでてヘアピンで距離を開けられ、そのままリズムも崩してしまう。末永の決勝進出が決まった。
  準決勝もうひとつの対戦は横井vs藤野。1本目は横井が先行。藤野はS字からビタビタに横井のインに入ってくるが、ヘアピンに向けての振り返しで手間取り、そのままスピンをしてしまう。横井に大きくアドバンテージがついた。2本目は先行の藤野もいい走りをしたが、無理をせずやや距離を離してきた横井もノーミスだったため、横井の初めての決勝進出が決まった。
  決勝1本目は末永が先行。S字で徐々に距離を詰めてきた横井はヘアピンで末永のインに入るが、右フロントで末永の左リヤを2度プッシュしてしまった。これで末永はスピン。末永に大きくアドバンテージがついた。2本目は横井が先行。横井は高いスピードの勢いのあるドリフトを見せたがヘアピンでやや流され気味のラインになり、末永はしっかりそこで距離を詰めた。
  この結果末永の優勝が決定。末永は全7戦中5勝という圧倒的な強さで、第3代D1ストリートリーガル・シリーズチャンピオンとなった。


※上位入賞選手の大会後のコメントは、
D1ケータイサイトでご覧になれます。
順位
順位
NO.
ドライバー マシン名
1位
1
末永直登 DRIFT XTREME PS13
2位
8
横井昌志 ジュニアS14
3位
6
藤野秀之 FBWシルビア
4位
12
三上正実 3UP☆ECR33
5位
11
田中省己 D-MAX
6位
4
松井有紀夫 ギルドスープラガルルスペック
7位
2
中村直樹 D-MAX S15 SILVIA
8位
3
軸屋清文 V Factory S15
9位
24
村山悌啓 GY☆激☆よれおS14
10位
13
北山京吾 BAD LINES 180
11位
18
手塚強 Teamきっずはあと
12位
5
日比野哲也 サンライズ・シルビア・日比野塾
13位
32
長谷川大祐 S14
14位
28
平島昭彦 平島S14
15位
16
福山博行 ORIGIN Racing
16位
7
萩迫貴史 クリアランス・ブリッツ・DLシルビア
ポイントランキング
順位
ドライバー
チーム名
ポイント
1
末永直登
エビスサーキット with Agent-K
134
2
中村直樹
D-MAX
105
3
軸屋清文
GP SPORTS with V Factory
96
4
松井有紀夫
ギルドwithリミットライン
95
5
藤野秀之
チーム風間
64
6
横井昌志
MCR S14
62
7
日比野哲也
Team SUNRIZE
59
8
三上正実
3UP
43
8
萩迫貴史
クリアランス・ブリッツ・ダンロップ
43
10
田中省己
D-MAX
41
NO.
ドライバー 車名 車両型式
馬力
タイヤ
成績
1
末永直登 シルビア PS13
350
YH
1位
2
中村直樹 シルビア S15
350
FD
7位
3
軸屋清文 シルビア S15
500
TY
8位
4
松井有紀夫 スープラ JZA80
500
YH
6位
5
日比野哲也 シルビア S15
380
DL
12位
6
藤野秀之 シルビア S15
420
YH
3位
7
萩迫貴史 シルビア PS13
450
DL
16位
8
横井昌志 シルビア S14
450
DL/FD
2位
9
木口健治 ローレル C33
400
DL/YH
1回戦敗退
10
駒形行春 - -
-
-
出走せず
11
田中省己 シルビア S14
330
FD
5位
12
三上正実 スカイライン ECR33
400
FD
4位
13
北山京吾 180SX RPS13
320
DL/FD
10位
14
藤木俊宏 180SX RPS13
330
TY/FD
1回戦敗退
15
田中裕司 シルビア S14
380
FK/FD
1回戦敗退
16
福山博行 シルビア PS13
370
GY
15位
17
本間岩次郎 スカイライン ECR32
384
YH
1回戦敗退
18
手塚 強 スカイライン ER34
450
GY
11位
19
水野昌彦 シルビア S15
380
FD
1回戦敗退
20
山本高広 180SX RPS13
480
TY
1回戦敗退
21
中村大介 シルビア S15
400
YH/GY
1回戦敗退
22
落合正宗 シルビア S14
350
FD
1回戦敗退
23
西尾欣也 マークII JZX110
700
GY
1回戦敗退
24
村山悌啓 シルビア S14
350
GY
9位
25
伊豆英成 シルビア S15
400
GY
1回戦敗退
26
飯塚潤一 シルビア S14
400
YH
1回戦敗退
27
伊藤満紀 チェイサー JZX100
500
DL
1回戦敗退
28
平島昭彦 シルビア S14
380
YH/FD
14位
29
山野直也 シルビア S15
380
YH
1回戦敗退
30
浮田正明 カローラ・レビン AE86
300
YH/FD
1回戦敗退
31
市川啓介 シルビア S14
300
DL/FD
1回戦敗退
32
長谷川大祐 シルビア S14
500
YH
13位
この大会の模様は、1月15日(木)発売の
「STREET LEGAL No.7」
に収録予定です。
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