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Report

ロシア代表として戦った日比野が優勝!

  ロシアのウラジオストクにある建設中のサーキット"プリムリング"のパドックエリアに特設コースを建設。サーキットのオーナー企業でもあるスモトリマシナリーグループ(代表ヴェルキーンコ ヴィタリー氏)と協力し、2015年アジアパシフィックD1プリムリンググランプリを開催した。
 ロシアのなかでも東の都として栄えるウラジオストクは、成田空港から約2時間、時差もたったの+1時間という都市だ。
 イベントは金土日の3日間で、金曜日に1次予選を実施。土曜日の午前中に2次予選、午後からは単走決勝、日曜日に追走予選と追走決勝トーナメントがおこなわれた。
 D1グランプリシリーズからの参加選手を含め、ロシア国外からの招待選手は予選が免除されており、単走決勝からの参加となる。
 昨年も大盛況だったイベントということもあり、現地ドリフトファンの期待感は想像以上! 予想を大きくうわまわる観客が集まり、昨年よりもレベルの高い熱く激しい戦いが繰り広げられた。
 またイベントにはRDS(ロシアドリフトシリーズ)イーストに出場し、1戦を残した状態でチャンピオンを獲得した日比野哲也が参戦。ロシアの強豪選手や招待選手をつぎつぎと撃破して優勝を決めた。

1st Qualify

100点越えで日比野がトップ通過!

  • Qualify 1st

    T.Hibino ( SUMOTORI AUTOPORT ) スープラ [ JZA80 ]

    練習走行から審判員の好評価を得ていた日比野は、1本目からDOSSが99.66点の審判員2点の101.66点をマーク。2本目は審判員加点が少なく得点は伸ばせなかったものの、1本目の得点で1次予選トップ通過を決めた。

  • Qualify 2nd

    I.Fyodorov [ PS13 ]

  • Qualify 3rd

    D.Idiyatulin [ SXE10 ]

  まず最初におこなわれた競技は、単走2本勝負の1次予選だ。ここで8位までに入れば単走決勝進出が確定し、9位から32位までは追走で争われる2次予選に進出できる。直前に3名がリタイアしたため、2名だけがここで脱落するという状況だった。
 ゼッケン順に走行した1次予選では、去年も大活躍していたダミル イディアトゥーリンが鋭い振り出しから早めの振り返しを決め、通過カクジツとなる99.13点をマーク。ゴーチャことジョージ チフチャンもこれにつづいて2本目に得点を伸ばしてくるものの、イディアトゥーリンの得点をうわまわることはできず…。
 その後もRDS(ロシアドリフトシリーズ)で活躍している上位陣はなかなかの走りを決めてくるが、コースアウトの減点を取られることも多く、99点台を出してくる選手はいなかった。
 そして最終グループ。ここでの注目選手は、2011年から2014年までのRDSにて連続でチャンピオンを獲得しているイリヤ フェトロヴと、2015年のRDSイーストで1戦を残してシリーズチャンピオン決めた日比野哲也だ。
 その1本目、高い車速から豪快な飛び込みを決めてきた日比野がDOSSのみで99.66点とイディアトゥーリンの得点をうわまわり、さらに審判員点も加わり101.66点をマークしてトップに立つ。つづいてフェトロヴが99.28点と得点を伸ばしてきたが日比野にはおよばず、日比野が1次予選トップ通過を決めた。

  • Pick Up It !!

    G.Chivchan [ S15 ]

    D1グランプリシリーズでも活躍しているゴーチャことジョージ チフチャン。実力 & 人気ともに"ロシアいち"なだけあり、練習走行から安定していい走りを連発。トップ3には入らなかったものの、4位で1次予選を突破した。

  • Pick Up It !!

    A.Tsaregradtsev [ BNR32 ]

    シルビアのあしまわりを移植して操作性が増されたBNR32に乗るのはアルカーシャことアルカディ ツァーリグレツフ。好走が期待されていたが、練習走行からマシン不調に悩み、1次予選でも高得点を出す走りはできなかった。

1次予選 結果

Pos. No. Driver Car Score
1 32 Tetsuya Hibino JZA80 101.66
2 18 Ilya Fyodorov PS13 99.28
3 4 Damir Idiyatulin SXE10 99.13
4 1 Georgy Chivchan S15 98.33
5 34 Andrey Pesegov HCR32 98.32
6 38 Dmitry Semenyuk Z33 98.10
7 9 Alexander Savochikin JZX90 97.96
8 2 Armen Arutyunyan S15 97.76
▲ 以上 単走決勝 進出 ▲
9 23 Ekaterina Sedykh S15 97.73
10 8 Dmitry Ermokhim S15 97.42
11 29 Makar Chernysh JZX100 97.22
12 14 Evgeny Losev JZX81 96.95
13 19 Oleg Denisevich RPS13 96.71
14 3 Alexander Bulychev PS13 96.30
15 24 Maxim Sedykh S14 96.06
16 12 Evgeny Panchenko ZN6 95.60
17 16 Arkady Tsaregradtsev BNR32 95.49
18 5 Konstantin Avsharov S15 95.42
19 7 Artyom Potekhin S15 94.77
Pos. No. Driver Car Score
20 28 Alexey Nesmeyan ER34 94.56
21 21 Alexey Linkov JZX100 94.47
22 11 Sergey Vorobyov C35 94.43
23 27 Anton Yatsenko PS13 94.10
24 35 Ivan Kurenbin FD3S 93.73
25 31 Alexander Schegolev E46 93.70
26 33 Ivan Nikulin JZX100 92.83
27 36 Alexander Avdeev S14 91.38
28 30 Eduard Malyarov GRS184 90.81
29 20 Anton Dubovik S14 89.90
30 10 Evgeny Solonenko JZA80 88.83
31 17 Konstantin Gorchakov PS13 77.66
32 26 Evgeny Pavshin C35 77.59
▲ 以上 2次予選 進出 ▲
33 22 Vadim Kulyaev JZX100 76.89
34 13 Alexey Rasputny RPS13 61.85
- 37 Vladimir Chivchan S14 RETIRE
- 25 Alexander Potapov RPS13 RETIRE
- 15 Denis Ri AE86 RETIRE

2nd Qualify

アルカーシャがまさかの敗退!

  • Pick Up Battle !!

    E.Panchenko 86 [ ZN6 ] vs A.Tsaregradtsev GT-R [ BNR32 ]

    アルカーシャがアドバンテージをとって折り返した2本目、後追いのパンチェンコも悪くはなかったが寄せ切ることはできない! しかし先行のアルカーシャは2コーナーで痛恨のラインカット! このペナルティでの減点が決め手となり、パンチェンコが単走決勝進出を決めた。

  1次予選の9位から32位までの選手で争われた2次予選は、先行後追い方式の追走で単走決勝に進出する8名を選出する。1次予選で9位から16位までの8名は1回戦がシードされて2回戦からの戦いとなる。
 1回戦はスピンやラインカットなどのミスのなかった選手が勝ち上がる傾向にあったが、2回戦ではエカテリーナ セディフ以外は1次予選の上位選手が勝ち上がった。
 ここでの波乱は2回戦の2対戦目。実力&人気ともにゴーチャと並び、D1グランプリシリーズにおいても実力の高さをかんじさせるアルカーシャことアルカディ ツァーリグレツフと、ただひとり86で参戦しているエフゲニー パンチェンコとの対戦だ。パンチェンコ先行ではじまった1本目、後追いのアルカーシャは飛び込み後から徐々に寄せてきてアドバンテージを獲得。
 そして2本目、後追いのパンチェンコが若干話されて飛び込んでくる。後半のセクションでは徐々に差を詰めてきたがアドバンテージを取りきるまでは寄せていない! しかし先行のアルカーシャは審判席後の2コーナーでラインカットをしており、1ランクダウンのペナルティを受け、パンチェンコが1.5のアドバンテージを獲得。0.5差でアルカーシャは敗退する結果となった。

  • Pick Up Battle !!

    E.Sedykh [ S15 ] vs I.Kurenbin [ FD3S ]

    わずかに得点がおよばず9位で2次予選となったエカテリーナ セディフ。2JZエンジンを搭載したイヴァン クリエンビンとの戦いでは、先行の1本目にアドバンテージを取らせず折り返したが、後追い時の進入でやりすぎからの接触! これで大きくアドバンテージを取られてしまい敗退した。

  • Pick Up Battle !!

    E.Losev [ JZX81 ] vs A.Dubovik [ S14 ]

    昨年からハンパじゃないレベルアップを果たして2015年のRDS4地区統一チャンピオンを獲得したエフゲニー ロセフ。アントン ドゥボビクとの対戦では、先行時は入り込ませず後追い時はビッタリと寄せ、2本ともアトバンテージを獲得して完勝! 単走決勝進出を決めた。

Tanso Final

DOSSで100点越えした川畑が単走優勝!

  • Tanso 1st

    M.Kawabata ( Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING ) GT-R [ R35 ]

    125km/hを超える車速から鋭い飛び込みを決めた川畑は、セクター1で31.17点という高得点を獲得。その後もきっちりとまとめきってDOSSのみで100点越えを果たすと審判員採点も加わり、101.80点で単走優勝を決めた。

  • Tanso 2nd

    D.Idiyatulin [ SXE10 ]

  • Tanso 3rd

    T.Hibino [ JZA80 ]

  1次予選の上位8名と2次予選を勝ち抜いてきた8名、そしてD1グランプリシリーズからの選手を含めた国外招待選手9名により争われた2本勝負の単走決勝。ここでは上位8名がつづく追走予選が免除され、最下位の1名が脱落することとなる。
 2次予選突破選手から走行した単走決勝では、振り出しでとにかく勢いのある印象だったアレクサンダー ブーリーチェフがいきなり99点台に乗せてきて暫定トップに立った。
 しかしその後、1次予選のトップ8が走行すると、ダミル イディアトゥーリン、日比野哲也、ゴーチャが100点越えの好走を決めてすぐさま順位が入れ替わる。
 最後は国外招待選手グループの走行だ。マシントラブルを抱えていたポンやキキ、いまいちコースを攻略できていなかった高橋邦明や手塚強は得点が伸び悩んだが、川畑真人、チョウ、齋藤太吾は100点越えを果たす!
 けっきょく単走優勝を決めたのは、DOSSのみで100点を超えてしまった川畑真人だ。高い車速から飛び込み、すぐさま深い角度へと一気に振り返してその角度をキープ! 後半のセクターでも安定してミスなく走りきって審判員加点も獲得。合計で101.80点という得点をたたき出した。

  • Pick Up It !!

    D.Semenyuk [ Z33 ]

    選手であり審判員を努めることもあるデミトリ セミヌーク。練習時からトラブルに悩まされ、1本目は失敗。あとのない2本目にキレのある見事な振り返しを決めたがその後のセクターでまたもミス。しかしイリヤ フェトロヴの得点をうわまわったことで追走進出を決めた。

  • Pick Up It !!

    I. Fyodorov [ PS13 ]

    2011年から2014年までRDS(ロシアドリフトシリーズ)にてチャンピオンを獲得しているイリヤ フェトロヴ。単走でおこなわれた1次予選では2位通過の好走を決めていたものの、単走決勝ではまさかの2本ミス。ここで敗退する結果となってしまった。

単走決勝 結果

Pos. No. Driver Car Score
1 82 Masato Kawabata R35 101.80
2 4 Damir Idiyatulin SXE10 101.55
3 32 Tetsuya Hibino JZA80 101.07
4 1 Georgy Chivchan S15 100.86
5 89 Zhang Shaohua S15 100.42
6 81 Daigo Saito JZX100 100.24
7 86 Yoshinori Koguchi AE85 99.60
8 3 Alexander Bulychev PS13 99.46
▲ 以上 追走予選免除 ▲
9 8 Dmitry Ermokhim S15 99.42
10 19 Oleg Denisevich RPS13 98.93
11 29 Makar Chernysh JZX100 98.42
12 84 Akinori Utsumi PS13 98.29
13 12 Evgeny Panchenko ZN6 98.14
Pos. No. Driver Car Score
14 85 Tsuyoshi Tezuka JZX100 98.06
15 14 Evgeny Losev JZX81 97.94
16 24 Maxim Sedykh S15 97.78
17 83 Kuniaki Takahashi JZX100 97.78
18 87 Daychapon Toyingcharoen ECR33 97.52
19 88 Sak Nana S15 97.46
20 9 Alexander Savochikin JZX90 97.42
21 34 Andrey Pesegov HCR32 96.85
22 2 Armen Arutyunyan S15 95.62
23 35 Ivan Kurenbin FD3S 94.48
24 38 Dmitry Semenyuk Z33 92.79
▲ 以上 追走予選進出 ▲
25 18 Ilya Fyodorov PS13 82.44

Tanso WINNER

M.Kawabata

Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING
GReddy 35RX SPEC-D [ R35 ]


 今回の単走決勝は、日本のとちがってて2本勝負だったので、1本目はちょっと抑えた安パイの走り。2本目に100点越えで完璧でハデな走りを目指してたんです。まぁ1本目に100点越えはしてたんで、そこまでは順調にいっていたんで、2本目は本来の自分のやりたい走りを、練習プラスアルファくらいの走りをやろうと思ってたんですけど…ね。
 1本目もそうだったんですが、練習のときよりも路面の温度がかなり下がっていたことで、スタートから加速がぜんぜんできなくて、それでリズムがくずれてぜんぶが遅れて遅れて…で流されて、失敗しました。
 練習走行のときはちょうど昼の暖かい時間帯で、そのあと2次予選のベスト16がおわってからの単走決勝という流れで、予測はしていたんですけど、予測以上に路面温度が下がっていて、それに合わせきれなかったですね。シフトアップのタイミングがぜんぜんちがってて、コンディションが悪くなっていたのに「いい走りをしよう!」という気持ちだけが先行してしまったかんじです。
 みんながそう思っているはずなので、そのなかで1番を取れたのはよかったかなと思いますけどね。

Tsuiso Qualify

地元人気選手はここで敗退!

  • Pick Up Battle

    A.Utsumi シルビア [ PS13 ] vs A.Savochkin マークⅡ [ JZX90 ]

    内海先行の1本目、レベルの高い走行で8ランクの評価を得た内海に対し、飛び込みからの振り返しで止めきれなかった地元人気選手のサヴォチキン。入れ替えた2本目はサヴォチキンにインカットの減点があったこともあり、内海が勝利した。

  単走決勝9位から24位までの選手によって争われる追走予選。ここからはD1グランプリシリーズとおなじルールとなり、先行後追いの1セットで勝負が決まる。
 まずハイライトとなったのは、オープニングセレモニーで観客を盛り上げていた内海彰乃と地元の人気選手である"サーシャ"ことアレクサンダー サヴォチキンの戦い。サヴォチキンは朝イチの練習走行1本目にコンクリートウォールにクラッシュして大破していたが、オープニングセレモニーをキャンセルして修復。なんとか追走予選に間に合わせた状態だった。
 内海先行の1本目、鋭い振りから完成度の高い走行を決めた内海は8ランクの評価を獲得。いっぽう後追いのサボチキンは内海の車速につられてしまったのか、飛び込みからの振り返しで止めきれず万事休す! 入れ替えた2本目は、先行のサヴォチキンにインカットの減点があったこともあって内海が勝利した。
 そして内海とおなじく追走予選からの戦いとなった高橋邦明と手塚強もそれぞれ勝利して追走決勝進出を決める。しかしオレグ デニスビッチと対戦したポンは、慣れていない弟のECR33スカイラインだったこともあって先行時にラインカット! いっぽうのデニスビッチが後追いでうまく寄せてきたことで、ここで敗退する結果となった。

  • Pick Up Battle !!

    D.Ermokhin [ S15 ] vs K.Takahashi [ JZX100 ]

    高橋先行の1本目、エルモーキンも悪くはなかったが、高橋が審判席後の区間できっちり寄せ、高橋が1のアドバンテージ。入れ替えた2本目、後追いのエルモーキンは寄せることができずに7対7のイーブン。高橋が勝利した。

  • Pick Up Battle !!

    O.Denisevich [ RPS13 ] vs D.Toyingcharoen [ ECR33 ]

    弟から借りてきたECR33スカイラインで参戦したポン。しかし車両への慣れが不足していたのか、デニスビッチ先行の1本目は入り込めずにイーブン。入れ替えた2本目は、車速の高いデニスビッチが入り込んできたうえ、2コーナーでのラインカットもあり敗退した。

  • Pick Up Battle !!

    T.Tezuka [ JZX100 ] vs A.Arutyunyan [ S15 ]

    手塚先行の1本目、後追いのアルチュナンは振り返し後から接近を試みたが審判席後にスピン7対3で大きく手塚がアドバンテージを獲得。入れ替えた2本目、アルチュナンは3コーナーで若干失速があり、手塚もここで一瞬戻ってしまうが8対5でアドバンテージを獲得し、手塚が勝利した。

  • Pick Up Battle !!

    M.Chernysh [ JZX100 ] vs S.Nana [ S15 ]

    タイから参戦した"キキ"ことサク ナナは後追いの1本目に0.5しかアドバンテージを取れず…。2本目はチェルニシュが寄せてきて7対8.5とアドバンテージを取ったものの、1コーナーでインカットしたラインペナルティがあり再戦に突入。その再戦ではキキが先行後追いともにアドバンテージを獲得して勝利を収めた。

Tsuiso Final Tournament

チョウとの激闘を制した日比野が優勝!

  • Final Battle

    Z.Shaohua シルビア [ S15 ] vs T.Hibino スープラ [ JZA80 ]

    チョウ先行の再戦1本目、後追いの日比野は振り出しからチョウをきっちりとマーク! 振り返しではチョウよりも早い段階で深い角度を安定させ、その後の区間も寄せきって1.5のアドバンテージを獲得。入れ替えた2本目は最終コーナーでチョウが日比野にプッシングしてしまったこともあり、日比野が優勝を決めた。

  単走決勝の上位8名と追走予選を勝ち抜いてきた8名が争う追走決勝トーナメント。ここでは非常にレベルの高い戦いが繰り広げられた。
 D1グランプリシリーズの代表として参戦していた選手としては、高橋邦明が思い切った飛び込みを連発していたアレクサンダー ブーリーチェフに惜敗。内海彰乃も絶好調のチョウに破れ、手塚強は日比野哲也との好勝負のすえ破れてしまう結果となった。
 ベスト8では、初日のクラッシュから復活してきた古口美範が昨年も活躍したイディアトゥーリンを再戦のすえ撃破。日比野哲也と齋藤太吾の注目の1戦は、齋藤先行の2本目に齋藤にインカットからのペナルティ減点が入ったことで日比野が勝利した。
 ベスト4に進出したのは、川畑真人、チョウ、古口美範、日比野哲也。まずは川畑とチョウの対戦だが、ここで波乱おこる。1本目、圧倒的な完成度の走りで9ランクの評価を得て2ランク差をつけた川畑だったが、入れ替えた2本目に1コーナーで後追いの川畑はまさかのスピン! 結局これが決め手となってチョウが逆転決勝戦進出を果たした。
 もうひとつは古口美範と日比野哲也の対戦だ。今大会のベスト追走となったこの戦い、1セット目は8対9で取り合い再戦に突入。しかしその1本目、先行の古口は3コーナーでわずかにインカットしてしまい7対10で3ランク差をつけられてしまう。入れ替えた2本目は、古口も決死の飛び込みを決めて挽回するも1.5を取り返すにとどまり勝負あり! 日比野が決勝戦進出を決めた。
 決勝戦はチョウ vs 日比野。たがいにようすを見てしまったのか、1セット目は0.5のアドバンテージを取り合う展開で再戦に突入した。その1本目、後追いの日比野は1セット目の差を修正し、振り出しから絶妙なポジショニングで飛び込んでくる! 振り返しも鋭く決め、チョウよりも深い角度で姿勢を安定させたうえに接近! これが1.5のアドバンテージとなった。
 入れ替えた2本目、こんどは後追いのチョウも接近戦をしかけてくるが、わずかに角度が薄くなってしまう。 その後は追っかけモードになってしまったのか、最終コーナーでのラインがインぎみになってしまい日比野をプッシング! 再戦でチョウはアドバンテージを獲得できず、日比野が優勝を決めた。

  • 3rd Place Battle !!

    M.Kawabata [ R35 ] vs Y.Koguchi [ AE85 ]

    川畑のアドバンテージではじまった3位決定戦の2本目。先行の古口はアドバンテージを取り返すべく振り返し後に強烈な角度をつけてきたが…審判席まえでこらえきれずにスピン! 後追いの川畑もスピンに持ち込み接触は回避されたが、これが決め手となって川畑が3位を獲得した。

  • Pick Up Battle !!

    M.Kawabata [ R35 ] vs Z.Shaohua [ S15 ]

    先行で2ランク差をつけた川畑。2本目、川畑は後追いでもアドバンテージを取るため、ビッタビタの飛び込みを決めてきた! しかし1コーナーから審判席まえの区間で止め切れずにスピン! これに対してチョウはミスなくまわっていったことで逆転! チョウが決勝戦進出を決めた。

  • Pick Up Battle !!

    Y.Koguchi [ AE85 ] vs T.Hibino [ JZA80 ]

    古口先行の再戦1本目、後追いの日比野が強烈な寄せを決めてくる! 古口にコースアウトのペナルティがついたこともあり、日比野が3のアドバンテージを獲得。2本目、古口も気合の入った後追いを決めてきたが、その差を逆転することはできず日比野が勝った。

  • Pick Up Battle !!

    G.Chivchan [ S15 ] vs Z.Shaohua [ S15 ]

    ロシアいちの実力者ゴーチャと今大会乗れているチョウ。じつはこのときチョウはクラッチトラブルをかかえており、それを知らなかったゴーチャが合わせることはできず。チョウが勝ち上がる結果となった。

  • Pick Up Battle !!

    D.Idiyatulin [ SXE10 ] vs Y.Koguchi [ AE85 ]

    昨年も大活躍して一躍有名になったイディアトゥーリンはベスト8で古口美範と対戦。たがいにゆずらず再戦にもつれ込む好勝負だったが、古口先行の2本目、前半の区間で寄せることができなかったイディアトゥーリンはアドバンテージを獲得できず敗退。古口がベスト4進出を決めた。

  • Pick Up Battle !!

    T.Hibino [ JZA80 ] vs D.Saito [ JZX100 ]

    レベルの高い単走を見せた日比野に対して入り込んだ齋藤は1本目に1のアドバンテージを獲得。しかし「気合いを入れてブーストの設定をあげた」という日比野は、齋藤先行の2本目におなじように入り込んでアドバンテージを得る。齋藤にラインカット減点が入ったこともあり、日比野が勝ち上がった。

WINNER

T.Hibino

SUMOTORI AUTOPORT
SUMOTORI AUTOPORT SUPRA [ JZA80 ]


 ありがとうございます。ラクな追走ではなかったけど、そのぶんいい戦いが多かったと思うし、たくさんのお客さんに応援してもらっていたんで、見応えがあるいいものができてたんじゃないかな、と思いますね。
 練習日から振り返ると、今回はDOSSの採点ってことで、練習走行の前半は走行せず、どーゆー走りをしたらどんな点数が入るのかってのをリサーチしてました。あるていどのクルマとか選手は知っているんで「オレもおなじことはできるな」と、みんなとの比較とDOSSのバランスを研究してました。日本とちがってスポッターがいないので100点越えってのは結果が出るまで知らなかったけど、審判員加点のポイントも聞いてあったし、予選では飛び込みを重視していたところがうまくいったのかなと思います。
 単走決勝では、予選で自分がミスした部分とまだイケるって部分を整理して、DOSSだけで100点越えってのを狙ってたんですけどね…。だた、このときいい溝のタイヤを履いたら、たまたますぐに空気がぬけちゃう状態で、左右でエア圧が変わってしまっていてだいぶ手前でケツが出ちゃったりとか…思った点数が取れなかったすね。
 そして追走。川畑が別のブロックだったけど、太吾とゴーチャがおなじブロックで、ここが山場になるな〜と…。太吾との追走はちょと無理して、ブーストあげてテンションもあげてったかんじです。先行は思った通りできて、後追いはちょっと失敗して「サドンデスかな?」と思ってたら決まってたのでラッキーみたいな。
 そして古口さんね。あれはもともとオレが乗ってたクルマで軽くてこのコースが得意ってのはわかってたんで、合わせてついていかないように心がけてました。そしてこっちは、ストレートからの振り出しのインパクトと角度で勝負ってのを意識してた。それがうまくいったかな?
 決勝戦はチョウさんでしたね。それまでの対戦を見ていて振り出しから審判員席くらいまでの区間で車速差があるのかなぁと思っていたので、すこし間を開けぎみに行ったらチョウさんが思ったより速くて…。1本目はただついていくだけの後追いになったかんじです。だからサドンデスではストレートからもうすこし近づいて行こうと思って、それが決まりました。
 去年から今年と、ロシアの選手たちのレベルがすごくあがってて、来年はまたさらにあがってくると思うんで、こっちももっと盛り上がるようにがんばっていきたいですね。

Results

総合順位

Pos. No. Driver Team Car Color Tire
1 32 T.Hibino SUMOTORI AUTOPORT JZA80 ZESTINO
2 89 Z.Shaohua GOODRIDE DRIFTING CHINA S15 GOODRIDE
3 82 M.Kawabata Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING R35 青/銀 TOYO TIRES
4 86 Y.Koguchi Team 広島トヨタ with DRoo-P AE85 白/黒 FALKEN
5 4 D.Idiyatulin DAMIRACER SXE10
6 1 G.Chivchan PRIMRING with TOYO TIRES S15 TOYO TIRES
7 81 D.Saito SUNOCO FAT FIVE RACING JZX100 ATR RADIAL
8 3 A.Bulychev PS13 オレンジ
9 19 O.Denisevich RPS13 白/赤 YOKOHAMA
10 84 A.Utsumi RC926 with TOYO TIRES PS13 TOYO TIRES
11 12 E.Panchenko Autoprofi Drift Team ZN6 WESTLAKE
12 85 T.Tezuka GOODYEAR Racing with Bee★R JZX100 GOODYEAR
13 14 E.Losev JZX81
14 24 M.Sedykh GRAND RACER S15 白/赤 YOKOHAMA
15 87 K.Takahashi GOODYEAR Racing with TOPTUL JZX100 GOODYEAR
16 88 S.Nana Kratingdaeng Racing Team S15 TOYO TIRES
17 8 D.Ermokhim S15 白/緑
18 29 M.Chernysh JZX100 GOODRIDE
19 87 D.Toyingcharoen Kratingdaeng Racing Team ECR33 TOYO TIRES
20 9 A.Savochikin JZX90 YOKOHAMA
21 34 A.Pesegov HCR32
22 2 A.Arutyunyan S15
23 35 I.Kurenbin FD3S
24 38 D.Semenyuk Z33
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